クールな部長は溺甘旦那様!?

「危ない!!」

背後から聞こえた大きな声に驚いて、ようやく我にかえった時にはもうすべてが遅かった。

え――?

見ると、徐行もせずに右折してきた一台の車が、勢いよく目に飛び込んで来るのがわかった。目が眩むほどの白光のヘッドライトに照らされて、息を呑んで咄嗟に両腕を顔の前で交差するようにして庇う。自分以外の動きがすべてスローモーションのようで、次の瞬間、私は真っ暗な闇の中へ突き落された――。