影山君と長い長い話を終え、私は何も考えられずに会社のエントランスを出た。剣持部長はまだオフィスに戻っておらず、いまだ会議中のようだった。けれど、こんな精神状態で剣持部長に笑顔を向けることなんてできなかったし、「どうかしたのか?」と声をかけられたらきっと涙があふれてきてしまうだろう。
影山君、どうしてあんなことを……? 何も知らなかった私が悪かったのかな? 彼の心に悪魔が芽生えてしまった原因は……私のせい?
道を行き交う人に身体がぶつかる。それでも振り向く余裕もない。とにかく頭の中は空っぽだ。ポケットの中にそっと手を入れてみると、いつも肌身離さず持っている指輪があった。その感触だけが、ほんの少し気持ちを温めてくれる。
剣持部長に会いたい……会って、なにも聞かずにただ抱きしめててほしい。
そんなことをぼんやり考えながら、何気なく横断歩道を渡ろうとした時だった。
影山君、どうしてあんなことを……? 何も知らなかった私が悪かったのかな? 彼の心に悪魔が芽生えてしまった原因は……私のせい?
道を行き交う人に身体がぶつかる。それでも振り向く余裕もない。とにかく頭の中は空っぽだ。ポケットの中にそっと手を入れてみると、いつも肌身離さず持っている指輪があった。その感触だけが、ほんの少し気持ちを温めてくれる。
剣持部長に会いたい……会って、なにも聞かずにただ抱きしめててほしい。
そんなことをぼんやり考えながら、何気なく横断歩道を渡ろうとした時だった。



