クールな部長は溺甘旦那様!?

「あの社長、用心深い人だからそんなこと言われて不安になったんだろ、話を取りやめにしたいって俺に言ってきた。同業者の伝手ならいくらでも知ってたから、仕事を横流しするくらい容易かったよ」

「うちの会社にとっても不名誉になることでしょ? そんなことよく言えたね」

彼がしたことは、嫉妬と憎悪にまみれた身勝手な行動だ。けして許されることではない。けれど、影山君はもはや自分以外のことは何も見えていないようだった。そのことが無性に腹立たしくもあり、悲しかった。

「俺の周りでうまく立ち回る奴が全部気に入らなかった。会社の不名誉なんてどうでもよかったよ。それに、剣持部長も薄々感づいてるんじゃないかな?」

「剣持部長が……?」

そういえば、前に少し不審に思うとことがあるって言ってたけど……。