クールな部長は溺甘旦那様!?

「もし、そうじゃなかったら松川さん、俺にとんでもない言いがかりをつけてることになるよ?」

「メフィーアのコンペは部署内でも一大イベントだし、営業リーダーの影山君が伝言ミスするとは思えないから」

「ふぅん、ずいぶん信用されてるんだね、俺」

影山君がトンと指で落とした灰が、風に乗って消えていく。彼は普段、温厚な性格だけれど、今はどことなく冷たい表情を浮かべている。もしかしたら、これが本当の彼の姿なのかもしれない。

「試したかったんだよ」

影山君の言葉を待っていると、彼がぽつりとひとこと呟いた。

「試したかった……?」