クールな部長は溺甘旦那様!?

お互いに明日も仕事が早いということで、二十二時を少し回ったところでお開きになった。姉の話を思い返しながら目黒駅の改札を出ると、ポツポツと雨が降ってきた。

あ~タイミングわる……降りそうだなとは思っていたけどね。

そうこうしているうちにどんどん雨足が強まり、気がつけばあっという間にコンビニやキ売店のビニール傘が飛ぶように売れてなくなってしまった。

毎朝テレビで天気予報だけはチェックして会社に行く。けれど、どうしても今朝の目覚めが悪くてテレビをつける気にもならなかった。だから、今夜から雨という予報を聞き逃してしまったのだ。スマホの天気予報ではまだ曇りだったのに。

仕方がない。帰るだけだし、濡れてもいいか。

意を決して踏み出そうとしたその時。すっと背後から大きな影が伸びてきて私を覆った。なにかと思って見上げると……なぜか黒い傘が頭の上にあった。

え? 傘?