姉の予約してくれた居酒屋は駅のすぐそばにあった。小さなビルの三階へあがって、ドアを開けると、「いらっしゃいませ」と店員さんが出迎えてくれた。割とこぢんまりとした店で、仕事帰りのお客さんが十人ほど入っていた。あまり騒がしくなくて話をするにはちょうどいい。バッグを置いてカーディガンを脱いで落ち着くと、とりあえず飲み物を頼んだ。
「この店、隆人さんとたまに来るんだ。お酒のつまみがどれも絶品なの」
隆人さんというのは、姉の五つ上の旦那様でスーツのよく似合うキリっとしたかっこいい人だ。しばらくすると、頼んだビールが来てふたりで久しぶりの乾杯をする。
「お姉ちゃん、引越しはもう落ち着いたの?」
「うん、だいたいね。共働きだから平日はなかなか時間取れなくて、週末で一気に片付けた感じ? それでね、いつかワンコ飼いたいな~なんて話してるんだけど、隆人さんは猫がいいって言うの、でもせっかくの新築なのにバリバリにされたら困るし……」
「う、うん」
姉と私の大きな違い。それは話好きという点だ。姉はいったん話し出すと止まらない、私はいつも聞き役に徹していた。けれど、彼女の話にはなぜかいつも興味をそそられるから不思議だ。
私は次々運ばれてきた肉じゃが、ベーコンチーズやサラダなどをつまみながら、姉の話を聞いていたけれど、今日の目的は姉の話を聞くためではないことに気づく。
「この店、隆人さんとたまに来るんだ。お酒のつまみがどれも絶品なの」
隆人さんというのは、姉の五つ上の旦那様でスーツのよく似合うキリっとしたかっこいい人だ。しばらくすると、頼んだビールが来てふたりで久しぶりの乾杯をする。
「お姉ちゃん、引越しはもう落ち着いたの?」
「うん、だいたいね。共働きだから平日はなかなか時間取れなくて、週末で一気に片付けた感じ? それでね、いつかワンコ飼いたいな~なんて話してるんだけど、隆人さんは猫がいいって言うの、でもせっかくの新築なのにバリバリにされたら困るし……」
「う、うん」
姉と私の大きな違い。それは話好きという点だ。姉はいったん話し出すと止まらない、私はいつも聞き役に徹していた。けれど、彼女の話にはなぜかいつも興味をそそられるから不思議だ。
私は次々運ばれてきた肉じゃが、ベーコンチーズやサラダなどをつまみながら、姉の話を聞いていたけれど、今日の目的は姉の話を聞くためではないことに気づく。



