クールな部長は溺甘旦那様!?

「結婚式なんて時間と労力の無駄だ。効率が悪いし、君も“結婚”だけがしたかったんだろう? だったら式なんてなおさら不必要だ。なんの意味がある?」

氷のように冷たくそう言い放つと、彼は私に振り向くことなく自分の部屋へ戻ってしまった。

――結婚式なんて時間と労力の無駄だ。

剣持部長に対して芽生えていた感情が、思いっきり踏みつけられた気がした。私はなにも言い返すこともできずに、ただ唇をかみしめることしかできなかった。

どうして? なんでそんなこと言うの? 私、彼を怒らせてしまった――?

立ち去ってしまった彼の冷たい態度に呆然となってしまう。影山君のことを話して優しい言葉をかけてもらいたかったわけじゃなかったけれど、心のどこかでそれを期待していた自分が滑稽に思えた。

話さなければよかったのかな……でも、あんな言い方しなくったっていいじゃない! あぁ、結婚のことなんて言わなければよかった。

そう思うと、後悔とともにだんだん腹が立ってきた。こんなむしゃくしゃした気分でパソコンに向かってもしょうがない。私は電源を落としてバタンと勢いよくパソコンを閉じるとシャワーでも浴びてスッキリすることにした。