クールな部長は溺甘旦那様!?

「漠然としているな、これじゃだめだ。ターゲットが二十代後半から三十代後半と言われても、もう少し具体的にどういった人へ的を絞るのか掘り下げてくれ、それから――」

次から次へと剣持部長の冷静なダメだしが繰り出されて、懸命に考えた企画書がボコボコにされていく。

「わかりました。少し考え直してみますね」

けれど、打たれ強いのは私の長所だ。へこんだ顔なんて見せてる場合じゃない。剣持部長にそう言うと、彼も少し顔を和らげて頷いた。

「俺はこの契約を絶対に繋ぎたいと思っている。必ずだ。せっかくいい企画でも、相手から突っ込まれたらそれだけでマイナスになってしまう。俺の言っている意味はわかるな?」

「はい」

剣持部長の言っている意味、それはそつがなく完璧な企画書を持って来い。そういうことだ。そして会議の時間だからと言って彼はすっと席を立った。