クールな部長は溺甘旦那様!?

それに亜美はクライアントみたいだったと言っているけれど、あくまでも憶測で確証がない。

「その数週間後に莉奈がメフィーアと契約できなくなったから……あの時は考え過ぎだって思って気にも留めていなかったけれど……まさか、あのクライアントってメフィーアだったんじゃないかなって」

「そう、だったんだ……」

「私、何度も莉奈に話したほうがいいんじゃないかなって思ってた。でも、影山君は私にとっても莉奈にとってもいい仕事仲間だし、友達でしょ? 変に疑ってる自分も嫌だった……話したって莉奈が傷つくだけだから、自分の中でしまって置いたほうがいいって思ったの」

亜美は黙っていた罪悪感からか、瞳を潤ませてそっと目元を指で押さえた。事なかれ主義の彼女は私や影山君に気を遣って、ずっとひとりで疑念を押し殺して抱え込んでいた。そう思うとやるせない気持ちにさせられる。