「ひとりで誕生日を迎えるとばかり思ってたので……嬉しいです」
「妻の誕生日を祝うのは当然だろう?」
剣持部長の柔らかな視線と目が合うと、まだワインを飲んでいないのに頬が上気する。向かい合っていると真っ赤な顔がバレてしまいそうで、私は彼の横にちょこんと並んで座った。
「とにかく乾杯だ」
「はい」
軽くグラスをカチンといわせ、湧き起る気恥ずかしさを誤魔化すように私はワインを口に含んだ。
「う……」
初めて飲む高級ワインだ。さぞかしフルーティで美味しいだろうと思っていた。けれどそれは思いがけず想像に反していた。
いくつものワインを飲み渡った人ならばきっと、この良さは理解出来るのだろう。けれど、いつも安物のワインばかり飲んでいた私にとって、このワインは表現しがたい味だった。
「妻の誕生日を祝うのは当然だろう?」
剣持部長の柔らかな視線と目が合うと、まだワインを飲んでいないのに頬が上気する。向かい合っていると真っ赤な顔がバレてしまいそうで、私は彼の横にちょこんと並んで座った。
「とにかく乾杯だ」
「はい」
軽くグラスをカチンといわせ、湧き起る気恥ずかしさを誤魔化すように私はワインを口に含んだ。
「う……」
初めて飲む高級ワインだ。さぞかしフルーティで美味しいだろうと思っていた。けれどそれは思いがけず想像に反していた。
いくつものワインを飲み渡った人ならばきっと、この良さは理解出来るのだろう。けれど、いつも安物のワインばかり飲んでいた私にとって、このワインは表現しがたい味だった。



