「あの、いきなり殴りかかってすみませんでした、お怪我は……?」
「あんな攻撃されたくらいで怪我をするわけないだろう」
仏頂面をした剣持部長が足を組んでソファに座っている。仕事が終わって直接ここへ来たのか、彼はスーツを着ていた。
「君、今日は誕生日だろう?」
すると、不意に剣持部長が首元のネクタイを緩めながら言った。
「え? 私の誕生日、知ってたんですか?」
「自分の妻の誕生日くらい……というか、婚姻届に生年月日が書いてあったのを覚えていた」
婚姻届に書いてあったからだとしても、自分の誕生日を覚えていてくれたことに嬉しさがこみ上げてくる。
「あの、気が向いたから自分でケーキを焼いてみたんです……って、あぁ!」
テーブルに載っているケーキを見てみると、均等に並べた苺がひとつなくなっている。
「もしかしてつまみ食いしました?」
「つまみ食い? 毒味だ」
「あーそうですか、ものは言いようですね」
飄々としている剣持部長に噛み付くように文句を言う私に、彼がすっと目を細めて笑った。
「あんな攻撃されたくらいで怪我をするわけないだろう」
仏頂面をした剣持部長が足を組んでソファに座っている。仕事が終わって直接ここへ来たのか、彼はスーツを着ていた。
「君、今日は誕生日だろう?」
すると、不意に剣持部長が首元のネクタイを緩めながら言った。
「え? 私の誕生日、知ってたんですか?」
「自分の妻の誕生日くらい……というか、婚姻届に生年月日が書いてあったのを覚えていた」
婚姻届に書いてあったからだとしても、自分の誕生日を覚えていてくれたことに嬉しさがこみ上げてくる。
「あの、気が向いたから自分でケーキを焼いてみたんです……って、あぁ!」
テーブルに載っているケーキを見てみると、均等に並べた苺がひとつなくなっている。
「もしかしてつまみ食いしました?」
「つまみ食い? 毒味だ」
「あーそうですか、ものは言いようですね」
飄々としている剣持部長に噛み付くように文句を言う私に、彼がすっと目を細めて笑った。



