クールな部長は溺甘旦那様!?

そして翌週の土曜日。パーティ当日。

少しずつ日が暮れ始めると、これから向かうパーティのことをあれこれ考えてしかたがなかった。部屋の中をひとりで行ったり来たりしてどうしてもそわそわしてしまう。

剣持部長は一週間地方へ出張に出かけていて、会社でも顔を合わせることができなかった。忙しいかも、と思って気を遣っているうちに連絡しそびれてしまい、結局、剣持部長からメールが届いたのは昨日の夜だった。そのメールによると、剣持部長の妻として同行するパーティは、新宿西口にある有名ホテルで十八時から行われるらしく、謝恩会という名の交流会のようなもので立食形式だと言っていた。

主催者は大手アパレルメーカーの会社で、私も聞いたことのある名前だったから驚いた。

すでにドレスに着替え、鏡の前でお気に入りのルビーのネックレスを身に着ける。

あ! そういえば、ここのブランドのストール持ってたかも……思い出してよかった。

いつも直前になってバタバタしてしまうのは私の悪い癖だ。

主催者がアパレルメーカーであれば、そのブランドのアイテムをさりげなく身に着けることで印象も変わってくる。
えーっと、確かここに……あった! これこれ。