クールな部長は溺甘旦那様!?

「実は、松川さんを俺の営業担当にして欲しいなー、なんて思っているんですけど」

え!? 私が影山君の営業担当に? な、なんで?

影山君も仕事を多く抱えるひとりだ。けれど、彼にはすでに担当の女子社員がいるはずだ。

突然の影山君の申し出に、剣持部長が眼鏡を外してすっと目を険しく細めた。

「君の担当はすでにいるだろう? ふたりも必要ない。それに、彼女には俺の担当になってもらう予定だ。帰国してちょうど補佐を探していたところだったからな」

「え!?」

それを聞いて、今度こそ私は声に出して驚いてしまった。

いつの間にそんな話になっていたのだろう。私は剣持部長の言葉に思わず固まる。

確かに、剣持部長の仕事量は身体がいくつあっても足りないくらいだ。私の仕事ぶりを見ていてくれて補佐に任命するというのであれば、私も少しは認められたんだ。と素直に嬉しいと思うけれど……。