若葉の中で、つくよを祖母から奪った挙句、早くに亡くしてしまったことから、祖母に向ける顔がないと連絡が取れずにいた。
そんな中、今回のさくの一件について祖母のお力添えが心強いのではないかと考えた若葉は、そんな己の気持ちを抑え、祖母へと一筆したためたのだ。
しかし、そのおかげで祖母ともう一度対面し、つくよのことについて許されたことでそんな気持ちも払拭される。
「まぁ、どうしても謝りたいというなら、今まで一切連絡もよこさず、さく姫を見せに来なかったことをまず謝ることだね」
悪そうな顔をしてそう述べた祖母に、若葉は涙をこらえながら、もう一度謝罪の言葉を述べた。
「ところで、さく姫。今回の話はだいたい若葉殿から手紙で聞いたが、まず私の知っていることから話そうか」
そう言って、祖母はまず自らの職位についてから説明し始めた。
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