「さて…若葉の姫は、私のことはご存知か?」 客間にて、向かい合わせに座ったところで老婆はさくに問う。 「いえ、存じ上げません…」 正直に述べれば、老婆はだろうなと呆れたように納得した。 「私はつくよの母、若葉の姫からしてみれば、祖母にあたるかね」 「おばあさま…!?」 さくは、目の前の人物をまじまじと見つめ、目を見開いた。 .