「さ、さく姫様!!!」 「どうしたの鈴?そんなに慌てて」 珍しく鈴が駆け足でさくの部屋に駆け込んできたことに、さくは疑問符を浮かべる。 「それが…」 鈴が事情を説明しようとした時 「ほぉ、これが若葉の姫か」 鈴の後ろから、しがれた声が飛び込んできた。 「ほれ、客人が来たのだからもてなしておくれ」 老婆はさくに向かってそう言うと、鈴に客間の場所を尋ねる。 さくは何が何だか分からないまま、老婆の後に着き客間へと向かった。 .