「え、なに?」
私の方に振り向くなり、私をジーっとガン見する弥
なぜか恥ずかしさと緊張感があった
「りかさ、まだ熱あるんじゃない?顔赤いけど」
そういって弥は、私に顔を近づけてきた
びっくりして目を閉じると
私のおでこに何かがあたる
目を開けると目の前に弥の顔
状況を理解するのに数秒かかったけど、理解できた
弥が自分のおでこで私の体温計ってるって。
「わ、たる…?」
栗色の綺麗な瞳は、真剣で。
私はそれを直視するのが無理で左目の下にホクロを見るので精一杯だった
「やっぱり、まだ熱あるじゃん」
そう言いながら離れていく弥に
ホッとしたような寂しいような変な感情が込み上げてくる
「そ、そうかな」
正直熱が上がったのは弥の行動のせいだと思うけど…そんなこと言えず目が泳ぐ
その時見えた。私の冷えピタが枕元にあった。だから私のおでこ、あいてたんだ!!

