桜庭くんが急に後ろから抱きしめてきた。

せっかく冷めかけてきた体温がまた、一気に上昇する。



「……さ、桜庭く…」


「みーちゃん一人では行かせない。…危険だろ?」


「……っ!」



どうやら一緒に付いてきたいみたいだ。

私は、腰に回った彼の手を、ポンポンと叩いて、



「…わかった。じゃあ、行くよ」



一緒に階段を降りていった。
























1階に行くと、片手にほうきを持ったお母さんと、銃をもったお父さんがリビングにいた。


田舎だし、山に近いからか、この地域では猟が盛んに行われていて、銃を持っている家も珍しくはないのだ。





…でも、リビングで銃って……よっぽど…