口をパクパクさせてる私に、桜庭くんは、クスッと面白そうに笑って、



「…ほんと食べちゃいたい」


「……っ!!」



背筋がゾクッとするような声を掛けてきた。





二人の間になんとも言えない空気が漂っている中ーーー





「キャー!!!」


「「…っ!?」」



1階からお母さんの悲鳴が聞こえてきた。

その直後には、



「あっちだ!あっちに行ったぞ!」



どことなく焦ったようなお父さんの声。



「…何だろ」



ゆっくり身体を起こす桜庭くん。

ようやく身体の自由が効くようになった私は急いで起き上がって、



「わ、私見てくる…!」



部屋を出ようとした。

が、その時ーーー



ギュッ…



「……っ!?」