目を覚ますと予想どうり、彼女はオルガンを弾きながら俺を見ていた。 「また寝てたの?」 「別に良いだろ」 これも予想どうり。 いつもの会話。 俺らはこれ以上会話をしない。 俺、彩月貴裕と彼女、彩月星夏は遠い親戚。 昔から家が近くて、当時俺が大学生で中学生の星夏に勉強を教えてほしいと頼まれた。 それから、何度か勉強を教えている。 それは今でも変わらずに、現在俺は社会人。星夏は高校生になっていた。 大学生の時に無かった、恋心を持って…