きみだけに、この歌を歌うよ




もう帰る?

って……、九条くん。

まだ来たばっかりだし、私なんにも歌ってないよ?



それにまだ、愁とのたくさんの思い出の曲を歌えてない。



「平気っ…」

「じゃあそんな暗い顔すんなよ。一緒に何か歌うか?」



九条くんが私の膝の上に、ぽんとデンモクを置いた。