ガラッ





ドアを開けると、


翔が1人座ってた。




翔「………遅かったな。」





『ごめんなさい。寝てました…。で、なんですか?』





久しぶりに翔と喋った。



裏切ったくせに。



幼なじみの私を助けてくれなかったくせに。



何の話しか早く言わないとだるいんですけど。





翔「…えっと……美優、久しぶり…。」




は?えっ?




み…ゆ…?




なんで分かるの?





『私、み・ゆ・うですけど?』






なんで?



この格好で美優なんて分かるわけないでしょ。





翔「だから、お前み・ゆだろ?」



なんで?翔は分かるの?




幼馴染だから?



涙が溢れてきそうになる。


でも、泣いたらダメだ。




美優ファイト!



『だから、違います!』






敬語疲れるなぁ。



いい加減キレてもいいかな?


ほんとにうるさいんだけど。



翔「じゃあ、髪で隠してる顔を見せろ。」




えっ、無理。即バレるよ。



絶対に見せられない。




幼馴染なんだから。


どうにかしないと…。



『無理です。てか、なんであなたなんかに見せないといけないんですか?』





翔のこと知らない人のふり笑笑



演技上手すぎ笑笑





翔「えっ?無理?なんで?」




なんでって言われても…




無理なものは無理だから。





私が黙っていると、翔が近づいてきた。




『なんですか!?』




翔「無理矢理でも見る!」




『えっ。』


無理矢理でも見るとか…



私は後ずさりした。




翔「じゃあ、俺にキスされるか、顔見せるかどっちがいい?」



翔ってこんな人だったけ?



キスか顔見せだったら顔見せでしょ!