私は耳を疑った。 忙しいのに、のんきにランチなんていくの? そう心のなかで呟いたことを有栖川副社長は悟ったようで 「今、ランチなんていくの?のんきなのね。って思っただろうが 何も食べないと、逆に頭が働かないぞ。 つべこべ言わずについてこい。」 そう言い、私の身体を、ひょいとし態勢は完全に お姫様抱っこになってしまった。 一瞬、我を失ってしまった。