5分して副社長がやってきた。 「ごめんよ、会議が長引いてしまった。 今日は、おわびに好きなものを食べてくれていいよ。」 「とんでもありません。たかが5分ですし、そんなにお気になさらないでください。」 「いや、そういうわけにはいかない。僕にもプライドがあるからね。 女性も待たせるなど言語道断だと、よく両親から言われてきたからね。」 と、有栖川家の厳格そうな一面がみえたなっと思っていると 有栖川副社長は、いつのまにか、この店で1番高いコースを注文していた。