授業も全て終わり、皆が「バイバイ」とか、「今から○○行こうぜ!」とか言って、教室から出ていく中、私たちはーーー
「…面倒くさい」
「ゆ、結城くんのせいでこんなんになったんだよ!?」
ひたすらにホッチキスで書類をとめる作業に専念していた。
PTA総会で使うとか何とか。
「完全な雑用じゃん」
とか、何かと文句を言っている割には、結城くんの仕事の速さは尋常じゃなかった。
あれ…、さっきまであった大量のかたまり、もしかして全部閉じ終わった…?
ざっと見、100枚は超えるだろう書類が綺麗に片付けられていた。
欠伸をしながら、私の手元に置いてある書類に手を伸ばして、それもやってくれている結城くん。
…意外と紳士