「…新しい薬ができたんだ。試すのに丁度、人が必要でなぁ。」 そう言う男は、もはや親の顔でも組長の顔でもなかった。 「…自分の娘じゃねぇのか。」 そう言うと、菊川は気に食わないような顔をした。 「俺に娘はいねぇよ。…いるとすればお前だ、雅。」 菊川は俺に近づき、俺の手首を強く握った。