side 朱羽



家に帰ると、倉庫の前に
兄貴のチームの現役と、OBが何人かいた。


その中に、
俺のツレのリョウと大輔もいた。


「朱羽!

おかえり!」


大輔が気付いて、手を振っている。


「ああ」


近付いて行くと、
皆が一斉に振り向いた。


「朱羽。

聞いたぞ、昨日の話」


「15人だって?」


「しかも、大輔とリョウが
いらなかったらしいな?」


「最近、大人しくなったと思ってたが、
やっぱりお前は、鬼の血を引いてんだよ」


「朱羽、いつになったら
正式に入るんだよ?」


「もういいだろ?

朱羽に正式も何もあるか」


こいつらは、どうしても
俺を夜天使に入れたいらしい。


面倒になって、
家の方に行こうとすると、
駐車場に
見た事のない新車が停まっていた。