「懸命な判断だ」
恭弥の表情が変わった。
「どうしたの?」
ユヅルが、厨房から出て来た。
花凛が簡単に説明すると、
「とりあえず
VIPルームに行きなさい。
このまま帰せないし、
落ち着かせないと。
恭弥くん、付いてあげて。」
「はい」
恭弥は素直に頷くと、
どこかに電話をかけ始めた。
「虎太朗くん、何か温かい飲み物を。
花凛ちゃんも
付いててあげて。
女の子もいた方がいいし。」
「ありがとうございます。
コタ、ココア作って。
それ出来たら行くから、
先に恭弥と
VIPルームに行ってて?」
花凛がユカの頭を撫でながら、
ユカと恭弥をVIPルームに促した。

