桐生自身は、自分が次期組長に就いたとしても、祖父の今のやり方を特に変えるつもりもない。「このまま、松竹組が周囲にナメられてしまっても良いのか?」と異論を唱える声も聞かない訳ではないが、昔ながらのヤクザのやり方は今、自分たちには性に合わないのだから仕方がない。祖父も恐らく同様の考えだろう。
ただ、松竹組が地元で力を誇示しなくなったことで困った事例も出てきていることは確かだった。若いチンピラ同様の集団が増え、街で好き放題暴れていることだ。
そこは同じ若い世代の目から見ても、面白くはなかった。
それに何より昔から共生してきた街の住人の声に耳を傾けると、やはり組が幅を利かせていた昔の方が良かったと治安の悪化を嘆く者も多いのが現状だった。
そこで、桐生は街を再生するために立ち上がることした。まずは、荒れた夜の街を取り仕切ろう、と。
だが、そう考えていた矢先に掃除屋が現れたのだ。
ある意味、自分がやろうとしていたことを横取りされた気分というか。一石二鳥というか。
気持ちは複雑ではあるが、街が落ち着くのなら誰が取り仕切ろうが構わないとも思っている。だが、まずは掃除屋がどんなつもりで動き出したのか、目的を知る必要があると思った。
だから、彼女との接触を図ろうとしていたのだが。
(完全に、振り回されてる…)
桐生は再び重い溜息をついた。
昨夜も街に繰り出していた。だが、彼女は日付が変わる頃になっても現れることはなかった。
このところは毎晩現れていたのに。奴の行動パターンが分からない。
(ま、奴にだって都合くらい色々あるんだろうけどな)
ただ、松竹組が地元で力を誇示しなくなったことで困った事例も出てきていることは確かだった。若いチンピラ同様の集団が増え、街で好き放題暴れていることだ。
そこは同じ若い世代の目から見ても、面白くはなかった。
それに何より昔から共生してきた街の住人の声に耳を傾けると、やはり組が幅を利かせていた昔の方が良かったと治安の悪化を嘆く者も多いのが現状だった。
そこで、桐生は街を再生するために立ち上がることした。まずは、荒れた夜の街を取り仕切ろう、と。
だが、そう考えていた矢先に掃除屋が現れたのだ。
ある意味、自分がやろうとしていたことを横取りされた気分というか。一石二鳥というか。
気持ちは複雑ではあるが、街が落ち着くのなら誰が取り仕切ろうが構わないとも思っている。だが、まずは掃除屋がどんなつもりで動き出したのか、目的を知る必要があると思った。
だから、彼女との接触を図ろうとしていたのだが。
(完全に、振り回されてる…)
桐生は再び重い溜息をついた。
昨夜も街に繰り出していた。だが、彼女は日付が変わる頃になっても現れることはなかった。
このところは毎晩現れていたのに。奴の行動パターンが分からない。
(ま、奴にだって都合くらい色々あるんだろうけどな)



