「あ、ねぇちゃーん。俺のパンツしらねー?」




あの後、何も言わず屋上を飛び出した。


あのふたりが追ってくることもなく
そして午後からの授業にあのふたりが
出ることももちろんなく
私は無事、家路に着いた。






「ちょっとアサヒ!裸で歩き回んなって言ってるでしょ!」

「だってパンツねーんだもーん」

「あんたのは二段目の引き出しっていつも言ってる!!!!」




一つ下の弟アサヒ。
見ての通りの問題児である。




「おいアサヒ!!俺のプリン食ったのてめぇだろ!!!」

「は?知らねぇよ!てめぇのなら『ユウヒ』とでも書いとけよ!!!」

「やっぱお前じゃねぇか!!金出せコラ!!!」




そしてそのアサヒの
双子の片割れであるユウヒ。