きっと、そういう性格なんだろう。


優しさからなんだろうけど、それが僕には残酷に思えた。



だって、それじゃあ伝えたいことが伝わらない。


現に僕もどれだけ落ち込んだか。



恋人はダメで、友達ならいい。


受け入れるのに、近付かせてくれない。


けど、拒絶もされないから不安になる。



あまりにも中途半端で、僕には彼女が分からない。


彼女は、不思議な人だ。







「……ここ?」


呆けたように辺りを見渡して、僕を見る。


予想通りの反応に吹き出しかけたけど、なんとか笑いを嚙み殺す。



駅から徒歩20分程度の場所にある、公園。


ここまで来ると、一気に街並みが変わる。


あらゆる店が立ち並ぶ駅前とは打って変わって、閑静な住宅街。


聞こえてくるのは、遊具で遊ぶ子供の声くらいだ。