三波さんは近付いてきながら、あの件はどうしたの?と訊いた。
あの件?と頭の中で繰り返し、ああアレね…と思い出す。
「返事はしたの?」
側に来ると窺うように訊ねる。
その顔を確かめながら迷い、うん…と言ったまま無言になった。
「もしかして、まだ返事してないの!?」
詰問するような目線を向ける三波さんは渋い表情で睨む。
こっちはそんな顔されても直ぐには出来るもんじゃない…と言いたくなって、ぐっと唇を噛み締めた。
「呆れた」
本当にそう思ってるように呟き、あまり相手を待たせるもんじゃないわよ、とトドメを刺してくる。
二言目にはいい人なんだから…と付け足してきて、私はウンザリするように、分かってる、と言い返した。
「本当に分かってるの!?」
母親のように訊ね直す三波さんに、分かってるから!と半ギレで言い返す。
彼女はふぅっ…と溜息を漏らし、一日も早く落ち着いてね…とこぼした。
「美穂にも幸せになって欲しいから」
心配そうな目を向けられ、流石に強い態度にも出れずに沈黙する。
過去に散々心配をかけたことがある彼女が、私の幸せを願うのは当然なんだけど。
あの件?と頭の中で繰り返し、ああアレね…と思い出す。
「返事はしたの?」
側に来ると窺うように訊ねる。
その顔を確かめながら迷い、うん…と言ったまま無言になった。
「もしかして、まだ返事してないの!?」
詰問するような目線を向ける三波さんは渋い表情で睨む。
こっちはそんな顔されても直ぐには出来るもんじゃない…と言いたくなって、ぐっと唇を噛み締めた。
「呆れた」
本当にそう思ってるように呟き、あまり相手を待たせるもんじゃないわよ、とトドメを刺してくる。
二言目にはいい人なんだから…と付け足してきて、私はウンザリするように、分かってる、と言い返した。
「本当に分かってるの!?」
母親のように訊ね直す三波さんに、分かってるから!と半ギレで言い返す。
彼女はふぅっ…と溜息を漏らし、一日も早く落ち着いてね…とこぼした。
「美穂にも幸せになって欲しいから」
心配そうな目を向けられ、流石に強い態度にも出れずに沈黙する。
過去に散々心配をかけたことがある彼女が、私の幸せを願うのは当然なんだけど。