『……蓮、この前の休んでたノート、ありがとう。』

そう言うと、西岡さんはビクリと肩を震わせてチラリと俺を見てきた。

……俺、怖いかな。

蓮「あぁ、もう写したのか?
はえぇな。」


『まぁ、ね。



……おはよう、西岡さん。』

思い切って西岡さんに声をかけた。




でも、返事がない。

『……蓮、呼ばない方が良かった……かな。』


そう戸惑っていると

西岡「お、おおはよう高野くん!」

耳まで真っ赤にして、顔を合わせることはないものの、照れたように、嬉しそうに、少し笑ってくれた。


それだけで胸の鼓動が早くなる。






















……もっと俺を見てくれたらいいのに。


俺しか見えないくらい、意識してくれたらいいのに。
なんて、蓮の影にばっかり隠れてる俺が言えたことじゃないんだけど。