「ばーか。何年お前といると思ってんだよ。」

「幸ちゃん。……いでっ!」



俺は美亜のおでこにデコピンすると美亜を覗き込んだ。



「幸ちゃん。あのね…?」

「おう。」

「美亜…―――。」



喋ろうとしていた美亜のこえが途絶える。


生徒が登校してきたのか、声が廊下から聞こえたからだ…。


結局この日は美亜の口から聞くことは出来なかった。