部屋に戻ると俯いたままの美亜。


なにかを必死に思い出しているようなその背中に声をかけた。



「おい。」


「え…!?」


少し肩をあげて驚いた美亜に、温かいココアを渡した。


「ありがとう。」


「いいえ。」



静まり帰る部屋の中。


俺は耐え切れなくて口を開いた…。



「さくらんぼ飴…食べないの?」


「え!?うん。食べる!」