「幸平くん?」



そう横から声をかけられた。


もちろん横に座っているのは、美亜。


こうやって喋ってると、美亜じゃなく思えてくる。


いつものバカみたいに笑ってる美亜に戻ってほしい。



一人頭の中でいろんな事が巡るなか、美亜が指をさして言った



「ねぇ幸平くん…あれ、食べてもいい…?」


「え……?」


美亜の指先を追いかけると、そこには、さくらんぼ飴のいっぱい入った缶詰があった。