でも、好きだったのに気がつかなかった。 いや、違う。 きっと気がつかない振りしてた。 美亜と向き合うのが怖くて。 ずっと逃げてた。 美亜はこんなにも俺を思ってくれていたのに。 自分に素直になれなかった。 俺はドアを握る手の力を強くした。 そして、その手をぎゅっと引いた。