そんな俺をドアの向こう側に挟んで美亜たちの会話が聞こえる。


次に聞こえたのは美亜の言葉ではなく、先輩の言葉だった。



「てめえ!それ以上言ったらどうなんのか分かってんのかよ!!?」



余りにも汚い言葉で女なのか少し疑ってしまう。



「でも幸ちゃんのことが好きなんだもん!!」

「だから幸平はアタシのもんなんだよ!だから近づいてんな!!」

「うるさいババア!!嘘つき!それに幸ちゃんは物じゃない!!」



いつ俺がアンタの物になったんだよ?と思いながら、先輩に負けてない美亜に少しビックリする。