「あ、あのっ、こんにちはっ」
この…声は…
「みゆ…ちゃんだよね?」
「え !? はいっ」
来てくれた…
「覚えてくれたんですか !?
ありがとうございますっ…」
俺は、無意識に
「おいで」
と言うように、両手を広げていた。
桜優ちゃんは、躊躇しつつ
俺の胸の中に来てくれた。
落ち着く…
俺は、ぎゅっと抱きしめた。
「えーっと…この状態でチェキ撮影で
よろしいですか?」
あ、やべ。
彼氏でも無いのにこんな事して…
スタッフに誤解されたらやばい。
「あ、はいっ」
そして、結局この状態でチェキを撮った。
またプレゼントを貰い別れる時間。
離れる前に
「このビルの横の路地で待ってて…」
「へ…?」
「誰にも内緒でね? …お願い」
「は…い …」
無理言ったけど、どうしても
連絡先を交換したかった。

