何が何だかわからないまま、なんとか頷いたその時。 パンパン。 「「あ……。」」 その音に、ふと我に返った。 「ったく。ふたりともあたしの事忘れてない?」 振り向くと呆れ顔の杏里の姿が。 「はは、ごめん木村さん。つい必死になっちゃって。」 「……無意識か。」 杏里が小さく何かを呟き、私をぎゅっと抱き寄せた。 「あ、杏里……?」 なんて言ったの?と聞き返す前に、杏里の声が響いた。