春の4月―


俺、吹雪 颯輝は篠宮(シノミヤ)高校に入学する

ドキドキしながら学園坂をのぼり
周りの桜を見ながら胸を踊らせる

すると

「あ、あの!!」


声は聞こえているのに誰もいない
生徒も沢山いるからその声だろうと思い
歩こうとする


「ちょ、ちょっと!!ストップ!ストップ!」

やっぱり俺の周りで声がする
でも誰もいない
俺が「?」を浮かべていると


「前だよ!前」
「前?」


前を見ても歩く生徒しかいない


「下見てよ〜!」


俺が下を向くと俺を見上げている
女の子―


って!いつからそこにいたの!?