お気楽少女の難関場




走りきり止まるとそこは、学校からすぐ近くにある公園。

そこには、さっき見ていた桜並木とは比べ物にはならないくらい、大きな桜の木が公園の中心にそびえ立っていた。


何回も思ってしまう。


自分の瞳も髪も全て混ざって、この桜色になってしまえばいいのにと。
そうなれば、まだこんな気味の悪い血の色も、老婆みたいな白い色も、好きになれるのに。



「……お気楽に考えても、そんなことないよなぁ…。」


ため息をついて近くにあったベンチに腰をかけようとしたその時だった。

後ろから声をかけられたのは。



「…?君、どうしたの?」


優しいテノール。
この人歌ったら絶対にモテるやつだなぁとか思いつつ、振り向いてその姿を見ると、そこにいたのは艶やかな黒髪、均整の整えられた顔に長いまつげの下には、新緑色の瞳が埋め込まれている。

私と同じ高校生なのか白と緑を基調としたブレザーを着ていた。


イッケメーン………




呆然とその人を見て固まってしまった。