「ねぇ、どうなのよ!ローシさっ…むぐっ」

シズクがローシに迫ろうとしたその時、いつからいたのか、出て行ったはずのサザレがシズクのお腹に片腕を回し、もう片方の手で口を塞いだ。

「すいませんねーローシさん、バカな上司が」

「むぐっ、むぐぐぐっ(は、はなしなさいよっ!)」

「あーあー、聞こえないですねー。んじゃ俺は行きますんで、報告書ありがとうございましたー。」

そう言ってシズクを抱き抱えたまま、手でヒラヒラと報告書を振りながらサザレは帰って行った。

「敵に回すとやばそーだねぇ。アイツ」

2人が出て行った後、グラヴがそう呟く。

「サザレくんは敵に回ったりはしないさ。」

「なんでそう言いきれるわけ?」

「サザレは私と同じ…だから」

「やっぱり知り合いだった?」

さっきから声が俯いていたハウラがそう言うと、ローシは何かに気づいているかのように頭を撫でた。
だが、そんなことに気づかないかにもカデナは

「は?あの変なヤローと知り合いなのかよ?」

「カデナくん…言葉を選ばないか?」