家頼さんのことが気になるし、体育館に近付いてみよう。
私は男子を引き付けながら上がっていく。


集合したところでは、家頼さんが何ともないような顔で座っていた。


「家頼、異常なしー!皆さん早めに捕まった方がいいですよー!」


家頼さんは嬉しそうに声をかける。先生がすぐ横に居たけど、咎めることも爆弾を取り出すこともなかった。


「わかったー他の子に伝えてからねー!」


「ほどほどにしてくださいよー!」


さっきとは違い、切実に訴えているみたいだった。
あのときの家頼さんの忠告をちゃんと聞いていればよかった。