前駆たちの望み

「あのさ……奈可のクラスでも女子が……」


「うん。爆弾を頭にのせられて、五人……」


「五人!?」


一クラスに女子は十五人くらいだ。今日で三分の一の女子がいなくなったってことだ……。


「訳がわからないよ。何で爆弾を使って生徒を殺すのか……それも女子だけだよ!」


奈可は頭を抱え、声を上げた。


「理由、先生に聞きに行く?」


私がそう聞くと、先生に会いたくないと言った。そうだよね。生徒を殺した人の顔なんか見たくない。


ここまで教えてくれた先生を見たくないというのは複雑な気持ちだった。卒業式は先生を含めた三十三人で花道を歩くはずだったのに。
三十三人は揃わないし、花道を歩く権利もなくなった。


もう先生とは呼べない。そう言いたいけど、優しかった頃の先生がちらつく。
全員をずっと信じていたかったのに。


私は放心状態で座っていた。夢ならいいのに。けど、二人の足を覚えていた。まだ少し温かかったけど、触ってもぴくりとも動かなかった。


重みもまだ残っている。クラスメイトが死んだという事実からは逃れられないんだ!
罪悪感と絶望に堪えきれなくなり、ひじ掛けに拳を叩きつけた。


「ううっ……」


二人が何をしたっていうの!?
私は自傷行為に逃げた。普段の私は嫌うことだけど、こうでもしないと脳が破裂しそうなほど追い詰められていた。


沈黙の中、奈可のスマホの通知音が鳴る。


「休んだら家に先生が来る……!?」


耳を疑った、それじゃ逃げ道はない!