二人と別れた後、私は考えこんでいた。


何がしたいの?男子だって気を抜いてるし、下級生だって気を抜いてる。受験がない分下級生の方が気を抜いてる。


一人の先生がおかしくなっただけなら、三年生全体が暗い表情をする訳がない。他にもやった先生がいる。


本当の目的は全く思い付かない。


私は柵を見つけ、腕とあごをのせた。
その下は川が流れていて、いつものせせらぎを聞きながら思い出した。


花田さんは去年、私と愛実と同じクラスだった。
面白い人で、クラスの皆を笑顔にしていた。体育で失敗した私を花田さんは笑わせようとした。私は元気付けられて、最後まで頑張れた。


それなのに……!


私は無力だった。あれが爆弾とは思いもよらなかった。


家に帰ろう。お母さんが帰ってきたら言ってやろう。
お母さんが信じてくれるとは限らないけど、学校に電話してくれたら心強い。


昔私がいじめられた時も。お母さんは担任の先生を呼び出して問い詰めた。
モンスターペアレントと言われないか心配したけど、春菜のためならそう言われてもいい、と頭を撫でてくれたんだ。


体に白い粉がついたので払い落とす。
さてと、明日は休むから夜更かししよう。