西校舎を歩き回り、先生を探す。


「能取、何してるんだ?」


同じクラスの田山に見つかった。
そうだ。言っておかないと混乱するな。


「先生が授業に遅れるかもしれない!あと、俺と仙道と千代田は授業にでない!」


「おい、サボるのか!?俺は先に行くぞ!」


田山を置いて歩く。すると、離れていく足音が聞こえた。
校舎内を見回し、耳をすませる。俺以外の足音は聞こえないな。


真っ直ぐ歩いていると突き当たりになっていた。
じゃあさっきのところを曲がるか。


引き返してしばらくした。
ポケットの中の録音機から、もごもご音がする。


耳に近付けると、理科室付近に発見という千代田の声だった。
東校舎側だな!


俺は非常口から飛び出し、向こうの校舎へ向かった。