前駆たちの望み

ちょっとまて。学校内に高橋の仲間がいたとしても、そんなの外では関係ない。


学校が閉鎖的な空間だから勘違いしてたけど、通報して捕まってしまえば脅しも効かなくなる。
よし、通報しよう。俺に出来ることはこれくらいだ。


俺は部屋から出て、滅多に使わない電話に向かう。
そして、110と押した。


「はーい」


は?
気の抜けたおっさんが出てきた。ピンと張りつめた空気が一気に緩む。
お前警察じゃないのかよ?ふざけてんの?沸々と怒りがこみあがり、緩んだ空気と手が震えた。


「あの、築浜中学校で人が死んだんです!爆弾投げられて、女子が二人!」


とにかく伝えたいことは伝えたけど、言葉をまとめればよかった。
こんなんじゃ疑われる。


何か決定的なことを言わないと……。考えていると、気の抜けたおっさんが話す。


「同じような通報が何件か寄せられてるんだけど、本当なの?」


「本当です!本当にマジです!」


「わかった。ああ……男子からも来てるしなあ……応じない訳にはいかないよなあ。けど厄介だぞ。爆発だなんて行きすぎだ。もう計画なんて事態じゃないだろ……」


独り言聞こえてますよ。声のボリュームは下がっているけど聞こえる。


「聞いてほしい。ここだけの話だ。実は全国の中学校の、君たちの学年である政策が行われている。それは女子に厳しく接することになるけど、ここまでの事態には普通ならない。学校側で何かあるとしか思えない。上に話さなきゃ警察は動けないんだ。絶対に来る。だから、それまで待ってほしい……」


気の抜けたおっさんの声が真剣になった。待てなんて言われても納得できないけど、色々あるんだろう。ここでおっさんを責めてもどうにもならない。


「わかりました」


「情けないんだけど、君たち男子に女子を守ってほしい……。俺らが来るまでだから」


電話が切れた。
女子に厳しく接する政策?意味がわからない政策と、この学校の異常事態。


なぜその政策がこうなってしまったのか、調べる必要がある。