「座ってください」
高橋 頼子(たかはし よりこ)が入ってきた。長いスカートがひらりと中に入るのも確認せず、後ろ手で閉める。あれでよく挟まずに閉めるなあ。
いつも疲れた顔をしている、眼鏡をかけた先生だ。
「えー、これから卒業するまでゲームに参加してもらいます」
ゲーム?何でそんな急に……。先生の唐突な発言に困惑する。
カードゲームでの対決なら全力で優勝を狙うけど、そんなこと学校でやるわけがない。どうせ椅子取りゲームとかだろ?
それでカラカラコミック読んでるやつ、とか言われて俺が真ん中に行かされるんだ。
俺指定はひどい。イキリオタクって言えば仕返しできる、と"いつメン"の仙道が教えてくれたけど、あいつは立たなかった。
そりゃ、あいつはイキリオタクの自覚がないから立たないな。
「参加するのは女子だけです。はい、朱星さん、真地野さん、立ってください」
女子だけか。それはそれでつまらない。
女子だけのゲームなら俺は聞かなくていいか。
しかし、真地野大変だな。人前に出るのは好きじゃないらしいし。
真地野 礼名(まじの れいな)は教室の隅で絵を描いている女子だった。
主にメカ系の絵を描いていて、考えたロボットの絵を見せてもらったことがある。メカ系の絵は好きじゃなかったけど、真地野の描く絵は好きだった。あれがキラキラのカードになったら出るまで引きたいところだ。
朱星は、言葉は古いかもしれないけど、ギャルって感じだ。高校生って言っても通用するかもしれない。いつも短いスカートで足をちらつかせて、こっち見てきた!変態!とか言われたことがある。見てきたんじゃなくて見えてくるんだ!
朱星は苦手だ。
「まだ触らないでください」
二人の頭に黒いものがのせられた。それを落とさずに歩けとか?それって面白いのか?
何をしたいのかさっぱりわからない。
先生がポケットから何かのリモコンを取り出した。
暖房でもつけてくれるのか?いや、暖房はもうついてい……
爆発音が響いた。
俺は一瞬、何が起こったのか理解できなかった。
高橋 頼子(たかはし よりこ)が入ってきた。長いスカートがひらりと中に入るのも確認せず、後ろ手で閉める。あれでよく挟まずに閉めるなあ。
いつも疲れた顔をしている、眼鏡をかけた先生だ。
「えー、これから卒業するまでゲームに参加してもらいます」
ゲーム?何でそんな急に……。先生の唐突な発言に困惑する。
カードゲームでの対決なら全力で優勝を狙うけど、そんなこと学校でやるわけがない。どうせ椅子取りゲームとかだろ?
それでカラカラコミック読んでるやつ、とか言われて俺が真ん中に行かされるんだ。
俺指定はひどい。イキリオタクって言えば仕返しできる、と"いつメン"の仙道が教えてくれたけど、あいつは立たなかった。
そりゃ、あいつはイキリオタクの自覚がないから立たないな。
「参加するのは女子だけです。はい、朱星さん、真地野さん、立ってください」
女子だけか。それはそれでつまらない。
女子だけのゲームなら俺は聞かなくていいか。
しかし、真地野大変だな。人前に出るのは好きじゃないらしいし。
真地野 礼名(まじの れいな)は教室の隅で絵を描いている女子だった。
主にメカ系の絵を描いていて、考えたロボットの絵を見せてもらったことがある。メカ系の絵は好きじゃなかったけど、真地野の描く絵は好きだった。あれがキラキラのカードになったら出るまで引きたいところだ。
朱星は、言葉は古いかもしれないけど、ギャルって感じだ。高校生って言っても通用するかもしれない。いつも短いスカートで足をちらつかせて、こっち見てきた!変態!とか言われたことがある。見てきたんじゃなくて見えてくるんだ!
朱星は苦手だ。
「まだ触らないでください」
二人の頭に黒いものがのせられた。それを落とさずに歩けとか?それって面白いのか?
何をしたいのかさっぱりわからない。
先生がポケットから何かのリモコンを取り出した。
暖房でもつけてくれるのか?いや、暖房はもうついてい……
爆発音が響いた。
俺は一瞬、何が起こったのか理解できなかった。


