「最近、気を抜いている人が多いですよね。特に女子」
一旦静まった教室に先生の声が響く。特に女子、と言うときに、笑みを浮かべながらも刺すような視線を配った。それが引っかかって仕方ない。
男子の方が明らかに騒がしいし、暴れる人が多い。注意されるのも男子の方が多い。
「確かに気を抜いてる人が多いと思いまーす!」
クラスのリーダー格の深見が手を挙げて、茶化すように言った。
「俺らも結構うるさいけどな」
「怒られるのも多いしな」
その友達のお調子者たちがすかさず言うと、クラスが笑いに包まれる。それについてはクラス内に異論なく、私も内心そうだよと同意しながら失笑した。
「けど俺らばっかり怒られて女子は何もないっていうのは不公平だと思います」
よく近くの人としゃべっては怒られる深見が、いきいきとした様子で言う。何もないって言うか、深見たちがぶっちぎりでうるさくて誰よりも注意されてるから、他が埋もれるだけだ。
たとえ先生に注意されても人と話していないと落ち着かないらしいから、近くの席になった時は苦労した。
「そうです。だから今日から卒業まで女子の皆さんはゲームに参加してもらいます。このゲームなら皆さんも大人しくなるでしょう」
最初、うるさくしたら減点で点が一番残った人に何かをプレゼントする、みたいなルールを想像した。
静かにすることなら一番になれる自信があるけど、そんなの大して誇れることではない。
まあプレゼントなんて大した物じゃないだろうしやる気は起きない。図書カードでもくれるなら、深見に耳元で叫ばれても口をつぐむけど。
一旦静まった教室に先生の声が響く。特に女子、と言うときに、笑みを浮かべながらも刺すような視線を配った。それが引っかかって仕方ない。
男子の方が明らかに騒がしいし、暴れる人が多い。注意されるのも男子の方が多い。
「確かに気を抜いてる人が多いと思いまーす!」
クラスのリーダー格の深見が手を挙げて、茶化すように言った。
「俺らも結構うるさいけどな」
「怒られるのも多いしな」
その友達のお調子者たちがすかさず言うと、クラスが笑いに包まれる。それについてはクラス内に異論なく、私も内心そうだよと同意しながら失笑した。
「けど俺らばっかり怒られて女子は何もないっていうのは不公平だと思います」
よく近くの人としゃべっては怒られる深見が、いきいきとした様子で言う。何もないって言うか、深見たちがぶっちぎりでうるさくて誰よりも注意されてるから、他が埋もれるだけだ。
たとえ先生に注意されても人と話していないと落ち着かないらしいから、近くの席になった時は苦労した。
「そうです。だから今日から卒業まで女子の皆さんはゲームに参加してもらいます。このゲームなら皆さんも大人しくなるでしょう」
最初、うるさくしたら減点で点が一番残った人に何かをプレゼントする、みたいなルールを想像した。
静かにすることなら一番になれる自信があるけど、そんなの大して誇れることではない。
まあプレゼントなんて大した物じゃないだろうしやる気は起きない。図書カードでもくれるなら、深見に耳元で叫ばれても口をつぐむけど。


